心療内科・精神科イメージ

心療内科とは、心理的な要因に伴って「身体」のほうに症状が現れる「心身症」を主な対象とする診療科です。
一方、精神科では「心」のほうに症状が現れる「精神疾患」を主な対象としています。
このような違いはありますが、心療内科も精神科も「こころの問題」に向き合う診療科であることは共通しています。

現代社会において、日々の生活の中でストレスや心理的な問題を抱えるのはごく自然なことです。
誰にでも心身の調子が不安定な時はあり、自分だけの力で解決するのは難しいこともあります。
また、心が不調になると時として身体症状のほうが前面に出てしまい、「こころの問題」が見逃されてしまう場合があります。

当院では総合内科専門医・循環器専門医と精神科専門医が協力して診療を行っており、患者様の体も心も同時に診療できるよう尽力しています。
一人でお悩みにならず、ぜひお気軽に当院までご相談ください。

心療内科・精神科は完全予約制です

心療内科・精神科の受診は完全予約制となっております。
まずはお電話にてお問い合わせください。
058-394-3350

からだに現れる主な症状

  • 眠れない
  • 食欲がない
  • 体がだるく、疲れやすい
  • 急に動悸や冷や汗が出る
  • お腹の不調が続く
  • 頭痛やめまいが続く
  • 慢性的な痛みが続く
  • 身体が不調で検査を受けたがどこも悪くないと言われた
  • など

こころに現れる主な症状

  • 元気がない
  • 憂うつで気分が浮かない
  • 以前楽しめたことに興味がわかなくなった
  • 仕事や家事に集中できない
  • もの忘れが増えた
  • 心配事が頭から離れない
  • 怒りを抑えられない
  • 感情の波が強い
  • など

主な疾患

うつ病

うつ病は誰もがかかる可能性のある、気分が沈んで憂うつな状態が長い間続く病気です。
現代では珍しくない病気のひとつで、一生の間に日本人の5人~10人に1人がかかると言われています。
主にストレスや環境の変化、生活習慣の乱れ、脳内の神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリンなど)のバランスの乱れなど、様々な要因が重なって、発症すると考えられています。
一般的な症状として、体がだるい、食欲がわかない、眠れない、気分がひどく落ち込む、何事にも興味が持てない、といったことがあり、これらが長期間継続している場合はうつ病の疑いがあります。
このような症状に心当たりのある方は、どうぞお早めにご相談ください。
早期に治療を始めれば、うつ病の回復もそれだけ早いと言われています。

躁うつ病(双極性障害)

躁うつ病とは、著しく気分が高揚する躁状態と、気分がひどく落ち込むうつ状態を繰り返す病気です。
「躁」と「うつ」という正反対(双極)の心理状態を繰り返すため、双極性障害とも呼ばれています。
躁の時には、気分が高まって何でも出来てしまうような感情(万能感)が強くなり、眠らなくても平気になったり、おしゃべりになったり、色々な考えが湧き出てじっとしていられなくなったりします。
うつ状態は、うつ病の項目でも述べている通り、気分が沈んで憂うつな状態が持続します。
すべての物事が億劫になり、気分の落ち込み、体のだるさや食欲不振、不眠などの身体症状が現れる場合もあります。
躁うつ病は、ご自身で病気の自覚を持ちにくいことも特徴の一つで、ご家族や周囲の方から指摘される事が多いです。
もし指摘を受けた場合は速やかに治療を開始する必要があります。

適応障害

適応障害とは、特定の原因(環境の大きな変化、ストレスの高い環境下)にうまく適応する事ができず、様々な心身の症状が現れて日常生活に支障をきたす心の疾患のことです。
主な症状として、憂うつな気分や不安が強くなったり、涙もろくなるなど感情のコントロールが困難になったり、普段とは異なる問題行動(無断欠席・遅刻・早退、暴飲暴食、無謀運転、物を壊すなど)や身体症状(不眠、食欲不振、全身倦怠感、疲れやすくなるなど)が見られるようになります。
特定の原因が症状を引き起こしているため、その事柄と可能な限り距離を置くことで次第に症状は改善していきます。
しかしストレスの原因から離れられない、あるいは取り除けないような状況では症状が慢性化することもあります。

不眠症

不眠症とは睡眠障害の一つで、夜寝つきが悪い(入眠困難)、眠り続けることが出来ず途中で目が覚めてしまう(中途覚醒)、朝ひどく早く目が覚める(早朝覚醒)、眠りがひどく浅い(熟眠障害)などの症状が続き、よく眠れないために日中の眠気、注意力の散漫、疲労や体調不良が生じる疾患です。また、日本人の5人に1人は眠りに関する問題を抱えていると言われています。
原因としては日常生活のストレス、不安感、心や体の病気、不規則な仕事、薬の副作用、加齢に伴うものなど様々なものが考えられます。

不安障害

精神疾患の中でも、不安が以上に高まってしまうのが主な症状である疾患群を総称して不安障害といいます。
不安障害はいくつかに分類され、パニック障害、強迫性障害、全般性不安障害、社交不安障害、外傷後ストレス障害(PTSD)などがあります。

パニック障害

前兆やきっかけも無く、突然強い不安感に襲われるとともに激しい動悸や発汗、過呼吸、吐き気、めまいが現れる疾患です。
この発作を「パニック発作」といい、これ自体は数分~30分程度で治まりますが、心電図や血液検査などで異常は認められません。身体的な異常が見当たらないのにもかかわらず、このような発作を繰り返すことが特徴です。
パニック発作を繰り返すようになると、今度はいつ発作が起きるのかという不安や恐怖(予期不安)を感じ、悪循環が形成され、日常生活や仕事などに支障をきたす恐れがあります。

強迫性障害

強迫性障害とは、「これは無意味な行為である」という自覚がありながらも、それが繰り返し頭に浮かんでしまうことで、その行動を繰り返さずにはいられなくなる状態を言います。
たとえば「繰り返し手を洗い続けてしまう」「火の元や戸締りを何度も確認してしまう」「階段や電信柱などで気になった数や、頭に浮かんだ数字を数え続ける」といったものがあります。
不合理だと自覚していてもせずにはいられない「強迫行為」を繰り返し行ってしまうことで、日常生活に支障をきたすことがあります。

統合失調症

統合失調症は、思考や感情などをまとめていく能力が長期間にわたって低下する病気です。
脳の機能障害によるものと考えられていますが、詳しい原因はまだはっきりとわかっていません。
統合失調症の症状は、妄想・幻覚・思考障害などの「陽性症状」、感情が乏しくなる・無気力になるなどの「陰性症状」、記憶力・集中力・判断力の低下などの「認知機能障害」に大きく分類されます。
また、約100人に1人が発症すると言われており、決して特殊な病気ではありませんが、10代~30代くらいまでの若年で発症することが多く、早期発見と早期治療が大切です。

認知症

認知症は、何らかの病気や障害など様々な要因によって認知機能が低下することで、記憶力・判断力・認識力などが低下し、日常生活や仕事に支障をきたした状態のことをいいます。
主な症状として、人や物の名前が思い出せなくなる、場所や時聞がわからなくなる、趣味に対する興味が薄れる、判断力や理解力が低下する、同じことを何度も話したり聞いたりする、不安な気持ちが強くなるなどが挙げられます。
年齢を重ねるにつれて脳が老化することで物覚えが悪くなる、名前を忘れてしまうことがありますが、認知症による物忘れは老化よりも速いスピードで進行するのが特徴です。
認知症が進行すると、過去に体験したことをまるごと忘れてしまい、きっかけがあっても思い出すことが困難になります。